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マルチタスクが苦手で片付けられない?

仕事や家事、子どものことなど、毎日やることに追われていると、「片付けなきゃ」と思っていても、散らかった部屋やデスクを前にフリーズしてしまうことはありませんか? 何とかしようと一度にいろいろ手をつけるほど、頭の中が混乱して、結局何も進まないこともあります。実は、こうしたときに必要なのは「もっと頑張ること」ではありません。片付けも一度に全部やろうとせず、一つの作業に集中する「シングルタスク化」が、負担を減らすポイントです。この記事では、マルチタスクが苦手だと片付けられない理由と片付け易くなる方法を紹介します。

マルチタスクが苦手だと片付けられないのはなぜ?

脳のワーキングメモリが限界

片付けが苦手なのは、単に「だらしないから」とは限りません。マルチタスクが苦手な人の場合、脳の「ワーキングメモリ(作業記憶)」が関係していることがあります。ワーキングメモリとは、今必要な情報を一時的に頭の中に置いて、作業を進めるための機能です。片付けでは「これはどこに戻す?」「次は何をする?」など、複数のことを同時に考える必要があります。扱える情報量には限界があるため、物が多かったり作業が複雑だったりすると、途中で何をすればいいのか分からなくなり、片付けが止まってしまうことがあります。

捨てる・移動する・整理するを同時にやろうとしている

片付けが苦手な人は、「捨てる」「移動する」「整理する」という異なる作業を、無意識に同時進行してしまうことがあります。たとえば、机の上の不要な物を捨てようとしたら、別の場所に置く物が目に入り、そこから収納場所を考え始める……という具合です。一つの作業を終える前に次の判断が必要になるため、頭の中で処理する情報がどんどん増えていきます。その結果、「何から手をつければいいか分からない」「片付けているのに部屋がきれいにならない」と感じやすくなります。これは、やる気や性格の問題というより、作業を細かく分けて進めるのが難しくなっている状態ともいえます。

完璧主義が邪魔をしている

「どうせ片付けるなら、きれいに整えたい」と考える完璧主義も、片付けを難しくする原因の一つです。たとえば、物を一つ手に取るたびに「どこに収納するのが一番いい?」「今後も使うかもしれない」と考えてしまうと、一つひとつの判断に時間がかかります。また、「今日は部屋全体を完璧に片付けよう」と高い目標を設定すると、始めること自体が負担になり、なかなか手をつけられなくなることもあります。結果として、片付けられない自分を「だらしない」と責めてしまいがちです。実際には、雑に済ませたくない、失敗したくないという気持ちが、行動のブレーキになっている場合があります。

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ADHDや発達障害の可能性

マルチタスクが苦手で、片付けにも強い苦手意識がある場合、ADHD(注意欠如・多動症)などの発達特性が関係している可能性もあります。ADHDでは、注意を切り替えることや、複数の手順を整理して順番に進めることが難しい場合があります。そのため、「片付けよう」と思って始めても、別の物に気を取られたり、途中で何をしていたのか分からなくなったりすることがあります。ただし、片付けが苦手だからといって、必ずしもADHDや発達障害があるわけではありません。睡眠不足やストレス、環境など、さまざまな要因が影響します。気になる場合は、自己判断せず専門家に相談することが大切です。

ADHDの人は片付けが苦手?について詳しくみる

マルチタスクが苦手な人でも迷わずできる片付けの手順

ステップ1:片付ける範囲をなるべく狭くする

最初から「部屋全体を片付けよう」と考えると、やることが多すぎて何から手をつければいいのか迷ってしまいます。そこで、まずは片付ける範囲をできるだけ狭くしましょう。「デスクの右上だけ」「床に落ちているゴミだけ」「ソファの上だけ」など、ひとつの場所や作業に絞るのがポイントです。範囲を限定すると、目の前の作業に集中しやすくなり、「次は何をすればいい?」と考える負担も減ります。狭い範囲でも、終わったことが目に見えると達成感が生まれ、次の片付けにも取り組みやすくなります。

ステップ2:「捨てる」と「分ける」の作業を別にする

片付けで迷いやすい人は、「これは捨てる?」「どこにしまう?」という判断を同時にしないことがポイントです。まずは「捨てる物だけを見つける」と決め、ゴミや明らかに不要な物を処分します。それが終わってから、残った物を「戻す」「別の場所へ移動する」などに分けていきましょう。作業を一つずつに分けることで、同時に考えることが減り、頭の中が混乱しにくくなります。「捨てるか迷う物」は、いったん保留箱などに入れて後回しにするのもおすすめです。完璧な判断を一度にしようとしないことが、片付けを続けるコツです。

ステップ3:一時保管ボックスをつくる

片付けの途中で「これはどこに置けばいい?」と迷う物が出てくると、そこで作業が止まってしまいがちです。そこで活用したいのが、一時保管ボックスです。片付け中に置き場所が決まらない物や、別の部屋に移動する物を、いったん箱やカゴにまとめて入れておきます。「今すぐ判断しなくていい場所」をつくることで、目の前の片付けに集中しやすくなります。ただし、一時保管ボックスをそのまま放置すると、物が溜まるだけになってしまいます。片付けが終わったら時間を決めて中身を確認し、元の場所に戻す、処分するなど、順番に処理しましょう。

片付けた状態を無理なくキープするコツ

戻す場所(定位置)決めておく

片付けた状態をキープするには、「使った物をどこに戻すか」をあらかじめ決めておくことが大切です。収納場所が毎回変わったり、戻す場所をその都度考えたりすると、それだけで負担になり、つい出しっぱなしになってしまいます。そこで、よく使う物ほど「ここに戻す」と定位置を決めておきましょう。たとえば、鍵は玄関のトレー、リモコンはテーブル横の箱など、迷わず戻せる場所にします。ポイントは、きれいに収納することよりも「使ったらすぐ戻せる」ことです。戻す動作を習慣にできれば、まとめて片付ける手間も少なくなります。

タスクを見える化する

片付けを無理なく続けるには、「何をすればいいのか」を目で見て分かるようにすることも効果的です。頭の中だけで考えると、やることが増えて混乱しやすくなります。そこで、「ゴミを捨てる」「机の上を片付ける」「洗濯物をしまう」など、作業をできるだけ具体的に書き出してみましょう。終わったら一つずつチェックを入れることで、進み具合も分かりやすくなります。「部屋を片付ける」のような大きなタスクではなく、5〜10分程度で終えられる小さな作業に分けるのがポイントです。

マルチタスクが苦手でも片付けは仕組みでラクにできる

マルチタスクが苦手で片付けられないのは、単なるだらしなさが原因とは限りません。ワーキングメモリの負担が大きかったり、「捨てる・移動する・整理する」を同時に進めようとして混乱したり、完璧に片付けたい気持ちが行動のブレーキになったりすることがあります。片付けるときは、まず範囲を狭くし、「捨てる」と「分ける」を別々に行いましょう。迷う物は一時保管ボックスに入れて後回しにするのも有効です。さらに、物の定位置やタスクを見える化しておくと、片付けた状態を無理なく維持しやすくなります。

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