片付けが進まない、物を捨てられないのは、もしかしたら「ためこみ症」という心の病気が原因かもしれません。ためこみ症は治療が必要な精神疾患で、放置すると健康や人間関係に悪影響を及ぼします。この記事では、その原因と治療方法などを解説します。
不要なものでも捨てられないという症状は、ためこみ症の特徴です。価値のない物(チラシや空き箱、空きペットボトルなど)を「いつか使うかも」「もったいない」と必要以上に集めてしまうのは、ためこみ症に当てはまる可能性があります。
集めた物で床や通路が埋まり、生活スペースが狭くなることも、ため込み症の可能性があります。ひどい場合は、ベッドやキッチンまで物が占領し、日常生活が困難になることもあります。
物が多すぎてどこから手をつけていいかわからず、生活が困難になることもあります。料理や入浴ができなくなり、火災リスクが高まる可能性も。さらに、家族や近隣住民との関係悪化など、様々なトラブルを引き起こすケースも見られます。
ためこみ症では、物を溜め込んでしまう自分を責め、罪悪感や孤独感に苛まれることもあります。片付けられない自分はダメだと感じても、物を捨てる抵抗感が強く悪循環になります。
ためこみ症には、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)に基づいた以下のような診断基準があります。すべて当てはまる場合には、ためこみ症が疑われますので、医療機関を受診してください。
仕事や人間関係のストレス、経済的な不安、過去のトラウマ、将来への不安や孤独感などが、ためこみ症の引き金になることがあります。これらは、物を集めることで安心感を得ようとする心の代償行為と考えられており、また完璧主義によるプレッシャーも片付けを困難にさせます。
ためこみ症には、脳の機能的な特性が関係している可能性も指摘されています。物の重要性を判断しきれず決断が困難になる、価値を過大評価する情報処理の偏り、そしてどこから手をつけるべきか決められない注意機能の問題などが、片付けを阻む要因となります。
家族にためこみ症の人がいると発症リスクが高まる可能性があるほか、幼少期の家庭環境も要因となり得ます。親が物を大切にしすぎたり片付けなかったりすることや、物が簡単に手に入る現代社会も、ためこみ症の発症につながる可能性があります。
強迫症と似た症状を持つ一方で、強迫症に有効とされる薬物療法や認知行動療法が、ためこみ症にはあまり効果がないこともあります。ある研究では、これらの治療法に効果があったのはわずか18%にすぎないと報告されています。その主な理由として、患者さん自身がためこみ行為を問題と認識しておらず、治療への意欲が低いことが挙げられます。有効性が期待される治療法としては、意思決定と分類のトレーニングがあります。これは、物を捨てるという行為を繰り返し練習することで、「捨てても大丈夫だ」という認識を身につけ、抵抗感を克服することを目指す認知行動的なアプローチです。
ためこみ症は、意志が弱いからではなく、脳や心の状態が関係する病気です。自分の状態を客観的に理解するため、正しい情報を集めましょう。
いきなり完璧を目指さず、小さな目標を立てましょう。「引き出し一段だけ片付ける」「ゴミ袋1つ分だけ物を減らす」など、達成可能な目標を設定し、成功体験を積み重ねることが大切です。
一人で悩まず、家族や友人に相談することも一つの方法です。精神科医やカウンセラーなど、専門家のサポートを受けることも改善への大きな助けとなります。
体調や気分が優れない時は無理をせず、「今日はここまで」と決めて片付けましょう。完璧主義にならず「少しでも進めばOK」と考えると、ストレスも減り継続できます。
ためこみ症の改善には、認知行動療法だけでなく、マインドフルネスやセルフコンパッションも有効です。物を捨てることへの執着や抵抗感を減らし、自己肯定感を高めます。また、物を捨てる状況に慣れる暴露療法も効果的です。
衝動買いをやめ、必要な物だけを買うようにします。1つ買ったら1つ手放すなど、物の「入り口」と「出口」を管理し、物の定位置を決めることで、ためこみ症の改善につながります。
ご紹介してきたように、片づけられないという症状は、ためこみ症という病気の可能性もあります。もし、心配な場合には、医療機関などで相談をしてみましょう。
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