片付けに興味のある方なら、何度も耳にしたことがある「シンデレラフィット」。ここでは、シンデレラフィットの意味やコツ、シンデレラフィットに欠かせない収納グッズなどをご紹介しています。部屋をすっきりとまとめたい方、無駄なスペースをなくして空間に余裕を作りたい方は、ぜひ参考にしてください。
シンデレラフィットとは、シンデレラが履いたガラスの靴をもとに生まれた造語。モノが隙間なくぴったりと収まった状態のことを、シンデレラフィットと言います。片付けに興味のある方なら、たびたび目にする言葉でしょう。
片付けでシンデレラフィットが実現すれば、部屋の空間に無駄が生まれません。その分、部屋が広くなり有効活用できる場が広がります。
また、何よりモノがぴったり収まったときの快感は、片付けに興味のある方にとって何物にも代えがたい幸せな瞬間でしょう。
もともとは「偶然ぴったりとモノが収納できた」という意味を指していたシンデレラフィットですが、最近では、あえてシンデレラフィットの状態を目指し、計算しながら収納を工夫する方も多いようです。
シンデレラフィットは、コツをつかめば誰でも実現可能です。以下では、そのコツを4点ほど見ていきましょう。
シンデレラフィットは、計画性をもって計算しながら進めていくことがコツ。直感的にシンデレラフィットを目指すと、かえって部屋の中が乱雑になってしまうこともあるので、少し面倒ですが必ず計画と計算を意識しながら進めましょう。
シンデレラフィットのコツを4点ほどご紹介します。
最初に、モノの収納場所を検討します。適切な場所にモノを収納しなければ、やがてモノが別の場所にも置かれるようになり、徐々にシンデレラフィットが崩れていくからです。モノを使ったら自然に同じ場所へと戻せるよう、収納場所をよく考えてみましょう。
基本的には、対象となるモノをよく使う場所の近くに収納することが前提。いかに綺麗に収納できたとしても、そのモノを使う場所と離れていると、早々に定位置とは異なる場所へモノが収納されることになるからです。
候補となる複数の場所へ実際に収納し、もっとも使いやすい場所を探してみてはいかがでしょうか。
収納するモノと収納する場所の採寸を行います。サイズを合わせることは、シンデレラフィットの基本中の基本です。
たとえば、高い場所にケースを収納する場合、取っ手がついていれば出し入れが便利ですが、この場合、取っ手の出っ張り部分も合わせたサイズのケースを購入しなければ、ケースの一部が収納場所からはみ出て見た目が悪くなります。
また、観音扉の内側にケース等を収納する際には、観音扉の片側だけ開ければ取り出せる幅のケースを選んだほうが、出し入れする際のストレスが軽減されます。
収納を予定しているあらゆるモノのサイズを測り、メモにまとめておきましょう。
棚などの目に見える部分にケースを複数並べる場合には、サイズやカラーを統一させることで全体的な「ぴったり感」が生まれます。
自分が目指している部屋のイメージに合わせ、できれば同じケースを購入して並べるようにしましょう。
モノをケースに収納したものの、どこか違和感や乱雑感が残ってしまう場合には、ケースの向きや置き方を変えてみることで、すっきりとまとまることがあります。
たとえば、一般的に厚みのあるファイルボックスは立てて使用しますが、あえて寝かせてみることで、すっきり感やぴったり感が生まれることもあります。あるいは、野菜の収納ボックスを横ラインに並べるのではなく、縦ラインに並べてみるのも一法でしょう。
既存のイメージに捉われず、柔軟な発想で置き方を考えてみてください。
シンデレラフィットを実現するためには、置き場所やモノに合わせた収納グッズを用意することが必要です。
以下、ぜひシンデレラフィットを実現させたい場所として、キッチン、洗面所、クローゼット、トイレをピックアップし、それぞれの場所で使用したい収納グッズ、および使い方をご紹介します。
シンクの下の広いスペースに、フライパンや鍋を置いている方が多いと思われますが、このスペースにファイルボックスやブックエンドを並べれば、フライパンも鍋も整然と配置が可能。出し入れもスムーズです。
食器棚などには、小型のトレーやケースを置いてみましょう。カトラリーやアルミカップなど、細かいものをまとめて収納できます。
また、やや斬新な方法ですが、冷凍庫の中にファイルボックスやプラスチックバスケットを置くこともおすすめ。冷凍食品、冷凍した肉、アイスなど、種類や大きさ別で無駄なく綺麗に収納できます。
洗面台の下の空間には高さがあるので、そのまま使うのではなく、突っ張り棚で2段、または3段に分けて使うのがおすすめ。洗剤などの重さのあるものは下段に置き、スポンジや洗濯ネットなどの軽いものは上段へ置きます。様々な種類のものを収納したい場合には、突っ張り棚の上に複数のプラスチックトレーを置き、モノの種類別で別々のトレーに入れても良いでしょう。
また、洗濯機の横にある微妙なスペースには、マグネットラックを付けてみましょう。洗濯用の小物やお風呂の掃除グッズなどを、隠しながら上手に収納できます。
クローゼットに設置されている棚の広いスペースは、収納するモノに合わせてケースで区切って使いましょう。大きなモノを収納する場合には衣装ケースなど、小さなモノを収納する場合には小物ボックスなど、モノの大きさや量に合わせてケースやボックスを購入します。クローゼットの幅や奥行き、高さなどの採寸を行い、全体的に整然とまとまるようケースやボックスを選びましょう。
冬用の布団などシーズンオフの大きなモノは、収納したケースを縦にして奥のほうに置けば、さらに利用できる空間が生まれるかもしれません。
トイレットペーパーやトイレ用洗剤、トイレ用掃除シートなど、形状や大きさの異なるモノがトイレには複数あります。これらをすっきりとまとめるためには、それぞれのモノにフィットする収納グッズを購入することがポイントです。
たとえば、トイレットペーパーは大きめのファイルボックスに入れることで、すっきりとまとまります。インテリア性を持たせたい場合には、ナチュラル系のかごを利用しても良いでしょう。
トイレ用掃除シートは、蓋のついたプラスチックケースがおすすめ。立てたり寝かせたりなど、よりすっきりと見えるよう置き方を工夫してみてください。
直感的・衝動的に片付けをはじめても、シンデレラフィットは実現しません。シンデレラフィットに包まれた部屋を手に入れるためには、事前の計画や計算が必須です。計算や計画なくシンデレラフィットを目指すと、かえって部屋の中が乱雑になる恐れがあるのでご注意ください。
ケースやファイルボックスの購入など、シンデレラフィットには多少の初期コストが掛かりますが、快適な空間で生活するためには必要な出費。ホームセンターや百円ショップなどに行き、楽しみながら収納グッズ探しをしましょう。